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新菱:太陽光パネル再生で北九州に新工場

三菱ケミカルグループの株式会社新菱が太陽光パネルのリサイクル事業を拡充します。北九州市内に新工場を設け、2030年度にパネルの処理能力を現在の2.5倍の年2400トンに引き上げる計画です。

新菱は、北九州市若松区の工業団地の一角に、太陽光パネルから銀や銅、グラスウールをほぼ100%の純度で取り出し、再利用できるようにする最先端のリサイクル工場を新設する。21年9月に着工し、22年春の稼働を見込む。30年度までの投資額は数億円とみられる。

新しいリサイクル工場は、新菱の独自技術を活用する。シリコンやガラス、アルミニウムや電気配線で構成する太陽光パネルを熱処理分解して選別する仕組みで、64トンのパネルから38トンのグラスウール、10トンのアルミ、1トンの銀・銅を回収できる。

引用元:日本経済新聞

新菱では、過去にNEDOによる技術開発プロジェクト(関連トピック)や環境省による実証事業(関連トピック)に参加し、使用済太陽光パネルのリサイクル技術の開発を進めてきました。これらの成果を用いて同社ではEVAを加熱・燃焼させる熱処理法を採用しており、太陽光パネルを素材ごとの分離・選別を行います。

図1:PVシステム低コスト汎用リサイクル処理手法に関する研究開発(引用元:NEDO)

報道記事では記載はありませんが、熱処理法はパネルを加熱するため太陽光パネル中の有機分であるEVAの燃焼無に関わらず、熱源としてエネルギーを要します。脱CO2への道筋を考えていく上で、熱源に工場排熱やカーボンフリー電源などの活用など、リサイクル技術だけでなく処理に必要なエネルギーに関しても、今後重要な視点となっていくと考えられます。

今後太陽光リサイクルパネルのリサイクルにおいて、装置メーカーによる処理に要するエネルギー・CO2排出量の開示が進むことが望まれます。また装置導入企業やパネル排出事業者においても、リサイクル率だけでなく処理時の環境負荷(CO2排出量など)も考えていく必要があります。

参考資料