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国立環境研究所:住宅用太陽光パネルのリサイクルに対する促進要因と阻害要因


国立環境研究所資源循環領域の研究チームは、住宅用太陽光パネルの排出時におけるリユースやリサイクルを選択意向とその要因について調査・分析を行い、その成果が資源循環分野の国際学術誌『Resources, Conservation and Recycling』に掲載されたと発表しています。

アンケート分析の結果、リユースやリサイクルを行う意向が強い世帯は全体の40%に満たず、実際に行動に移す世帯にいたっては全体の2-12%にとどまる可能性が示されています。

また、太陽光パネルの撤去や廃棄に関する情報に触れた世帯や、メンテナンス等の実施経験・実施意向がある世帯ほど、リユースやリサイクルを行う意向が強い傾向が示されています。一方で、処理費用や処理業者の信頼性、処理基準の順守などが、実際の行動を抑制する可能性も示唆されたとされています。

3. 研究結果と考察

リユースやリサイクルを行う意向が強いと分類された回答者の割合は32–38%と、排出シナリオ・循環形態のパターンによらず40%を下回りました。したがって、現状では60%以上の消費者が自ら積極的にリユースやリサイクルを選択するわけではなく、リユースやリサイクルが自然に選択されて進んでいく状況ではないことが示唆されます。
(中略)
このことから、パネルの撤去や廃棄に関する情報への接触およびパネルの検査・メンテナンスの実施経験・実施意向が、リユースやリサイクルを行う意向の高さと関連しており、それらの情報提供や検査・メンテナンスの実施によってリユースやリサイクルを促進できる可能性があると示唆されました。
一方、リユースやリサイクルを行う意向が強い回答者のうち、パネルの処理にかかる費用の低さや業者の信頼性の高さ、処理基準が順守されることなどの条件を重視する割合は67–95%にのぼりました。

引用元:国立環境研究所

リユースやリサイクルを促進するためには、リサイクル技術の開発や制度の整備、運用の透明性に加え、これらの情報を適切に周知していくことの重要性が示唆されています。

住宅用太陽光発電設備における太陽光パネルの撤去・廃棄に関しては、東京都が補助制度やリサイクル施設の認定など、関連する取組みを進められています。
東京都では今年度、これらの取組み内容をSNSや電車広告などを活用した周知活動を行う予定とされており関連トピック、市民への認知が進むことでリサイクル等への促進効果がどの程度高まるかデータに基づく検証が期待されます。

参考資料