東京都では、今後大量廃棄が見込まれる使用済太陽光発電設備の3R及び適正処理を推進するため「東京都太陽光発電設備高度循環利用推進協議会」が設置しています。
2026年2月10日に第10回の協議会が開催されており、資料が公開されています(議事録は2026年2月19日時点で未公開)。
今回のトピックでは、協議会で説明・議論された内容の概要を紹介します。
(前回までの協議会に関してはこちらから ⇒ 第1回、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回、第7回、第8回、第9回)
第10回協議会では、東京都が実施する太陽光パネルリサイクル関連補助事業の状況報告、リサイクル施策のPR動画紹介、リサイクル事業者の事業紹介などが報告されました。
- リサイクル施設の追加公募について
- リサイクル補助について
- リサイクル設備導入補助について
- リサイクル補助PR動画
- ソーラーウィーク2025
- 首都圏リサイクル施設の紹介
- 株式会社浜田
- 情報提供
- 国の動き(リサイクル法制度案)
- 国の動き(ガラスtoガラス技術開発委託事業)
引用元:東京都
東京都では、使用済住宅用太陽光パネルのリサイクル促進に向けて費用の一部補助を実施しており、適正にリサイクルできる施設を都が認定しています。
2025年度には新たに2事業者が追加され(関連トピック①、関連トピック②)、現在は首都圏周辺の10社が認定されています。

現時点では都周周辺の施設認定が中心となっており、都内でのリサイクル施設の促進する目的で、リサイクル設備導入補助を拡充が説明されています。
都単独補助では最大1/2、国の補助と併用した場合最大3/4まで補助率が引き上げられます。

東京都が実施する「使用済住宅用太陽光パネルのリサイクル促進」の実績は、2025年度(2026年1月時点)で累計16件(2023年度8件、2024年度6件)となっています。
認知・普及が十分とは言えず、都内の解体工事業者へのリーフレット送付などを行っているものの、委員からは都内の区市町村担当者への周知不十分を指摘する意見も出されました。
都は周知拡大に向けPR動画を制作し、今後はSNS、電車広告、デジタルサイネージ等を活用した広報を予定しています。
委員からは、都市鉱山としての資源循環の意義を強調すべきこと、若年層の視点を取り入れ一般にも伝わる表現にする必要があることなどの提言がありました。

認定施設を都内に設置する株式会社浜田より、太陽光パネルのリサイクル・リユース事業の取組みが紹介されました。
同社は2015年のNEDOプロジェクトを契機に太陽光パネルリサイクルに参入し、中間処理事業にとどまらず、リユース事業、枠分離装置の開発、関連事業者による協会設立など、多面的な取組みを展開しています。
2050年ゼロエミッション東京の実現に向け、東京都では新築住宅への太陽光発電設置義務化や導入支援などの施策が進められており、太陽光パネルの適正廃棄・リサイクル体制の整備も着実に前進しています。
国においてもリサイクル義務化の議論が再開され、制度化への期待が高まる中、東京都は地方自治体として先進的な取組みを展開しています。
一方で、財政規模と政策推進力を有する東京都だからこそ実現可能な施策でもあり、今後、地域間でリサイクル環境の格差が生じないよう、国全体としての制度設計と整合的な展開が求められます。