国立大学法人東北大学と住友商事株式会社は、CO2とシリコン系産業廃棄物を活用した炭化ケイ素(SiC)合成技術開発に関する実証事業を開始したと発表しています。
太陽光パネルのリサイクルでは、ガラス、アルミ、銅・銀などはリサイクル技術が実用化していますが、シリコンはリサイクルが難しく廃棄されています。本開発では廃棄されていたシリコンとCO2を資源として利用し、CO2排出削減と産業廃棄物の再資源化と次世代パワー半導体として期待されるSiCへの活用を同時に図るとされています。
また、本実証事業では両者の強みを生かした役割を担うとされています。
各社の役割
住友商事
- 原料となるCO2とシリコン系産業廃棄物の安定調達ルートの調査研究(関連トピック)
- 国内外の市場開発および販路構築
東北大学
引用元:住友商事
- 炭化ケイ素製造における反応条件の最適化や高純度化プロセスの検証
- カーボンリサイクルに関する技術・特許および学術的知見の提供
海外の一部の国ではシリコンのリサイクルに向けた取組みが進んでいる事例もありますが、国内ではこれまで手付かずになっていました。
資源循環と脱炭素の両立が求められる中、今回の取組みの進捗に注目する必要があります。