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環境省:太陽光パネルリサイクル義務化法案を見直しへ

浅尾慶一郎環境大臣は、2025年8月29日の会見において「使用済み太陽光パネルのリサイクル義務化」法案について、制度設計の枠組みを含め白紙に戻して再検討すると発表しました。

太陽光パネルのリサイクル義務化に向けては、2024年9月から開催された検討会関連トピック、およびパブリック・コメントを経た後に「太陽光発電設備のリサイクル制度のあり方について」として中央環境審議会会長から環境大臣に意見具申されていました。
その後の内閣法制局との検討の中で、特にリサイクル費用の負担や他リサイクル制度との整合性などの課題から、当初目指していた2025年度の通常国会への法案提出を見送っていました関連トピック

しかし、太陽光パネルのみ製造業者等にリサイクル費用を負担させることの合理的説明が難しく、制度案の見直しも視野に入れて検討作業を進めるとされています。

浅尾環境大臣の冒頭発言は、以下の通りです。

次に、太陽光パネルリサイクル法案の検討状況についてであります。
太陽光パネルの適正な廃棄リサイクルのための制度的対応については、本年3月に中央環境審議会から頂いた意見を踏まえ、これまで検討を進めてまいりました。
特に、制度の根換となるリサイクル費用の負担の考え方に関しては、審議会の意見では拡大生産者責任を踏まえ、製造業者等に負担を求めることとされている一方で、他のリサイクル関連法制では所有者の負担とされていることとの整合性等の論点について、内閣法制局とも相談しながら法制的な観点から検討を進めてまいりました。
しかしながら、これまでの内閣法制局との相談の結果を踏まえれば、太陽光パネルの埋立処分とリサイクル費用の差額が現状では大きい中で、また自動車や家電等の他の製品と異なり、太陽光パネルのみ製造業者等に差額を負担させてリサイクルを義務化することについて、現時点では合理的な説明が困難との整理に至りました。
このため、制度案の見直しを視野に入れて検討作業を進めることとしました。
また、制度的検討と並行して、今回の概算要求には太陽光パネルのリサイクル技術の実証、リサイクル設備の設備設置補助などに必要な予算を計上しており、太陽光パネルのリサイクルを推進してまいります。

引用元:環境省YouTubeチャンネル(2:00~3:35)

発言に関しての質疑要旨は、以下の通りです。

Q.今後、具体的にどのような代替案を検討するのか? 検討に際してどのような会議体で議論を進めるのか、また国会への提出はいつ頃を目指していくのか?
A.制度案見直しを視野に入れて検討を進めているところであり、現時点で具体的な方向性を推し示しめできる段階ではない。今後適切な時期に審議会を開催し、意見をまとめたいと考えている。国会への提出時期については、現時点で具体的な提出時期を示せる段階にはない。

Q.当初、本法案の今通常国会での提出を目指していたが、今回の法案作成のプロセスに問題は無かったか?
A.内閣法制局から他リサイクル関連法制の費用負担の考え方との整合性について根本的な論点も含めた指摘を受けて検討を重ねてきた。プロセスに問題があったとは考えていない。

リサイクル義務化として重要な論点である費用負担のあり方について検討がされていましたが、現時点では根本的な論点を含めて再度議論がなされることになります。
大臣の発言にある通り、太陽光パネルのリサイクルに向けた制度的対応が必要とされており、今後もリサイクル技術の実証や設備導入補助は継続して推進されるとあります。

発電事業者へのリサイクルの報告義務付けや努力義務を課す促進法などの代替案が浮上しているなどの一部報道もありますが、今回の会見では具体案については触れられていませんでした。
改めて制度の具体化に向けた議論が進められますが、リサイクルの更なる高度化やコスト低減が求められることも想定され、関連する事業者は継続した取組みが求められます。

参考資料

(各社報道)